前からいつか書こう書こうと思っていた事なんですが、
今回は草履(ぞうり)と草蛙(わらじ)の違いについてを 私にとってのバイブルである「バガボンド」(細かい所まで、非常に良く描かれています。)を参考にお教えしようと思います。
昔、私の師匠(草履の)がぽつりと呟きました。「今の日本人は草履(ぞうり)と草蛙(わらじ)の違いも知らない・・」と。そう言われて、私としてもはっきりと違いがわからない自分に始めて気づきました。そしてあせりました。草履の道を志す者がそんな事も知らないのでは話になりません。早速、草蛙(わらじ)を購入しました・・・。
見た目大きな違いには、草蛙(わらじ)にはヒモがついています。(そのヒモを足首で縛り上げ固定します。そうする事によって走る事も可能になるわけです。)そしてもう一つ、鼻緒(はなお)の付いている位置(つま先側)が違います。わらじは本体の一番先端の部分から鼻緒が立ち上がっているため、履きますと・・なんと、足の指全てが外に出る仕組みになっているのです。(上の絵でも正確に描かれています)それがどういう意味なのか・・現代のへたれ日本人の私には理解に苦しみました。
要するに、昔の日本人は足の指を外にさらけだし、足の指で大地を踏みしめていたと言う事です。(そう言えば幕末の小説などを読んでいると、諸国を旅する志士達が宿に着くとまず足を洗う。というシーンがよく出て来ます。足は特に汚れたんでしょうね。)しかし、日本人とはなんとワイルドな民族なのでしょうか?足の指をスパイク代わりにしていたとは・・・
しかし昔とは道路事情が全然違いますから(今はアスファルトですから)、現代では支持されないのもわかります。(はっきり言ってケガします)そしてもう一つ、その素材。藁(わら)を使ってますから、壊れたら、そのまま捨てる事ができます。肥やしになるんですね。まさにこれこそ「えこ」ですね。無駄が無い・・・さすが日本。です。
後編では「草履と侍」について語ろうと思います。
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