2009年2月11日水曜日

裸足の季節 - 第二楽章 -

寒い日が続きますが、私の足は寒くありません。
相変わらず裸足の季節真っ直中でございます。
前回の「裸足の季節 - 第一楽章 -」では、裸足の生活において、「クツシタ」という存在と決別した(できた)事を書きました。しかし、なぜ寒くないのでしょう?確かに年々足の皮膚が厚くなり寒さに慣れた・・という事が言えるでしょう。でも、それだけじゃ無いんですね〜。
今から書く事は、私が永年の草履生活から教わった「日本の流石」の一つです。
そもそも「鼻緒」というものは日本人が生み出したモノです。今日ではビーチサンダルに代表されるように、世界中でその形は継承されています。日本人にのみならず、世界中の人達が「鼻緒」の素晴らしさを体験しています(特許取っておけば良かったですね〜)。やはり、究極のデザインなのでしょう。無駄が無く、歩くのに最も適している最小限の機能を兼ね備えています。
話は少しそれますが、良いデザインとは、機能=デザインという図式のバランスが均等になっているモノだと想います。無駄が無く、全てに意味(理由)があるモノは自然とその姿は美しくなり、飽きのないデザインとなるのです。前にも散々書きましたが日本文化の「衣食住」は、すべてにおいてこのバランスが保たれていたので、美しかったのでしょうね。
話を戻します・・・
草履という履物は、至ってシンプルな構造になっております。付いているモノは「鼻緒」しかありません。そうなんです・・「鼻緒」しかないのです。しかし、この「鼻緒」・・実は凄い奴なんです。
「鼻緒」は足の親指の股で引っ掛けます。足の親指は足の指達の間でもリーダー的存在でありまして(さすがお父さんです)、彼に力が入ると、自然に他の指達もそれに習い動き出します。もう一度言います・・動き出すのです。
足の指が動き出す・・・動き出す事によって血行が良くなり、温まる。人間の構造上、当たり前の事実です。言い方を変えれば、足の指を(自然に)動かす為に「鼻緒」とはあのようなデザインになっているのです。「冷え性」という特に女性を悩ますモノがありますが、あれは単純に足の指が動いてない、という理由が考えられます。(女性は男性よりも血管が細いという理由もあると思いますが・・)女性の靴を見れば正に一目瞭然ですね。先のとがったパンプス・・ハイヒール・・あれでは動かすどころか、締め付けてしまっています。血行はすこぶる悪くなり、冷たくなる。そりゃ冷えるでしょうね・・・
私などにとっては、あのような履物は「謎」であります。
先にも書きましたが、この例は機能=デザインのバランスが等しくなく、相当「デザイン」に片寄っている為、機能的では無い「モノ」になってしまっています。鼻緒の履物を履いていた昔の女性達は足の指が(自然と)動いていますから「冷え性」は少なかったのでしょうね。「外反母趾」などは皆無だったと思います。

しかし、そうは言っても、会社に行くのにスーツに草履では課長にどやされるのは間違いありません。が、胸を張って言いましょう。
「私は日本人ですから!」と・・・「私は大和撫子ですから!」と・・・
(クビにならない程度にしておいてください)

話はまたまたそれましたが・・・
寒い時こそ、鼻緒の履物で歩く。足の指を動かす。特に冷え性の方は心がけてみてください。
いい事しか待ってませんから・・・

つづく。たぶん・・・

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